「骨太ゲームのセーブポイント」へようこそ。
今回紹介するのは、ニンテンドーダイレクトで紹介されて以来、目を付けていたヴァンサバライクとブロック崩しを融合させた異色のローグライク『BALL×PIT』。
10分で終わるはずが、気づけば「もう1プレイ…」と繰り返してしまう、中毒性抜群の作品だ。

『BALL×PIT』の基本システムと遊び方
開発はブルックリンで活動するKenny Sunという個人の方。
プラットフォームはsteam,switch,ps5,Xbox
価格はsteamとswitchが1700円、PS storeが1760円、Microsoft storeが1750円となっている。
私はswitch版を購入した。
steamの同接数は初日1万人を超えていたというから驚きだ。
『BALL×PIT』はブロック崩しのように敵が画面奥から手前にジワジワと迫ってくるので、プレイヤーは跳弾性のある弾丸を放ち、敵が画面手前に到達する前に倒していく。
プレイヤーは複数の異なるパッシブと初期ボールを持つキャラの中から1体を選択し、ゲームをスタートする。
敵を倒すと経験値となるジェムを落とすので、それを拾う事で自キャラをレベルアップしていく。
レベルアップする毎に新たな『特殊ボール』を得るか、新たなパッシブ能力用のアイテムを得るか、持っているボールかアイテムを強化を選択し、自キャラを強化していく。
この辺はヴァンサバライクと呼ばれるゲームを一度でも遊んだ事があればすんなりと理解できるシステムだった。
1ステージ約10分で、道中に出る中ボスを2度倒し、最奥まで行くとボスとの戦闘となる。
使用しているキャラ毎にボスを倒すと歯車というキーアイテムをゲットでき、歯車が一定数貯まると次のステージに行けるようになる。
キャラは、使うと恒久パワーアップもしていくし、拠点の施設を育てていくとこちらも恒久パワーアップを得られるので繰り返しプレイする毎に徐々に強くなっていく仕組みだ。
そして1プレイ10分前後というサクサクさと、10分前後とは思えないほどの満足感でつい何度もプレイしたくなってしまう中毒性抜群のゲームだ。
『BALL×PIT』の魅力①:アイテム融合と進化のシステムが面白い!
ヴァンサバの1番興奮する瞬間は、やはりアイテム同士が合体して進化した時に爆発的な火力で敵を殲滅できるようになった時ではないか?
『BALL×PIT』にも似たのシステムがあり、中ボスや強めの敵を倒した際に虹色のアイテムをドロップする。
このアイテムを取ると、手持ちのアイテムをランダムに強化する『分裂』かレベルがMAX(最大レベルは3)のボール2つを組み合わせる『融合』から選ぶ事が出来る。
さらに、組み合わせによってはより強力なボールに変化する『進化』を選ぶ事が出来ることも!
どのボール同士を融合させたら強くなるか、どのボール同士が進化出来るのかを考えながらアイテムの取捨選択していくのが非常に楽しい。
『BALL×PIT』の魅力②:遺伝子に刻み込まれたブロック崩しの楽しさ
ブロック崩しは、1970年代という「遊びのデジタル化」が始まった時代に生まれた、ゲームの原初的形態のひとつだ。
その単純な構造の中に、反射神経・リズム・破壊の快感といった“ゲームの本能的な喜び”が凝縮されている。
もはやブロック崩しは、我々ゲーマーの遺伝子レベルに刻まれた記憶と言っても過言ではない。
私が大好き、このブログを呼んでる人でも好きな人が多いであろうディアブロライクに連なるハクスラというジャンルも元をひたすら辿れば、迫りくるブロックを効率よく破壊していくというブロック崩しに起源をもつジャンルかもしれない。
そういう意味で、ハクスラから影響を受けているヴァンサバライクと相性がいいのも頷ける。
さらに『BALL×PIT』は普通のブロック崩しではないのでボールとアイテムの組み合わせでシナジーを作る快感もある。
気軽に始めたらついもう1プレイ、もう1プレイと辞め時を見失ってしまう。
『BALL×PIT』の魅力③:『進化』と『融合』の違いが生むビルドの奥深さ
ヴァンサバは対応した装備同士でないと進化しないので、狙った装備が出ないとずっと進化できないなんてこともある、そしてその多くは武器と防具の組み合わせで成り立つので、進化しても装備枠が空いたりはしない。
『BALL×PIT』は進化と融合が別物なので、ボールのレベルさえ上げればどんな組み合わせでも融合はできる。
そして、一番興味深いと思ったのは、進化したボールも融合させることができる点だ。
進化して強力になったボール同士がくっつくことでボールが非常に強化される、短い1ゲームの中でどこまで強化できるかわからないが、進化したもの同士でさらに進化とかもあるかもしれない。
逆に言えば、『BALL×PIT』は1度進化したボールをゲットしたくらいではまだまだ全然弱い。
弱いとまで言わなくても、ヴァンサバの進化装備と比べると火力も派手さもかなり控えめだ。
ここは一長一短で、ヴァンサバは1つでも進化装備を作ればかなりの火力で、お手軽に『超インフレハチャメチャハクスラ感』を楽しむことができる。
一方『BALL×PIT』は、進化・融合・パッシブの組み合わせを考えてようやく火力が出る設計。
だからこそ、ビルドがハマった時の快感は格別だ。
『BALL×PIT』のおすすめのボールやアイテム、その組み合わせ
まだ最初のステージ『墓場』を2キャラでクリアし、2つ目のステージを出現させた程度の進行度ではあるが、すでにいくつか気に入ったアイテムや組み合わせが出てきたのでおすすめしたい。
『罪人』というキャラクターが、「奥の壁に弾が当たると自分の方に戻ってくる」というパッシブを持っている。
このキャラに『幽玄マント』という、球の攻撃力が上がり敵を貫通するようになるという能力を持ったアイテムと球を背後から敵に当てるとクリティカル率が上がるアイテムを組み合わせると、簡単に奥まで到達し、背後からクリティカルを連発し、さらには自分に向かって戻ってくるので、球をコントロールしやすいといういい感じのビルドになった。
特に『幽玄マント』は様々なビルドで活かせる有用なアイテムだなと感じた。
これと『横レーザー』のボールを組み合わせたら縦にまっすぐ打つだけで実質全体攻撃になったりするんじゃないかな、すでに色々試してみたくてうずうずする。
Ball×Pitめっちゃ面白いな pic.twitter.com/C61CQuh6XY
— 4PPカワウソのレイ (@ra_y___) 2025年10月16日
最後に
ここまで新作インディーゲーム『BALL×PIT』についてまとめてみたが、いかがだったろう。
いまやローグライクのインディーゲームは星の数ほどあるジャンルだが、その中でもこの作品は非常にレベルの高い神ゲーといっても過言ではないだろう。
ヴァンサバライクの本家『ヴァンパイアサバイバー』が定価500円と比べると価格は少し上がるが、それでも1700円前後とかなりお求めやすい価格で、このポテンシャルなら平気で数十時間は遊べそうなので、余裕で元は取れるだろう。
そもそもヴァンサバが異常なほど安すぎるのだ。
個人的な体感ではローグライク系のインディーゲームは定価2000~3000円が多いので少々お安めの価格設定だと思う。
ヴァンサバライクが好きな人や、マイクラの整地みたいなちまちました作業が好きな人、新しい良質なローグライクに飢えてる人は買って間違いはない作品だと思う。
当ブログ「骨太ゲームのセーブポイント」では、システムの奥深さやビルドの自由度に惹かれる“骨太ゲーマー”視点から、名作からインディーまで幅広く紹介しています。
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ではまた、次の記事でお会いしましょう。